猫の心臓病サイン
猫の心臓病サイン|見逃しやすい症状と受診の目安
猫の心臓病は、初期には目立つ症状が少なく「気づいたときには進行していた」ということもあります。ここでは、飼い主が日常で気づきやすいサインと、受診の目安、家庭でできる観察ポイントをまとめます。
猫の心臓病とは(代表的な病気)
猫の心臓病で多いのは、心臓の筋肉が厚くなり血液を送り出しにくくなる肥大型心筋症(HCM)です。そのほか、拡張型心筋症、拘束型心筋症、先天性心疾患などがあります。どのタイプでも、進行すると呼吸状態の悪化や血栓などの重大なトラブルにつながることがあります。
見逃しやすい初期サイン
- 寝ている時間が増えた/動きたがらない(遊びの回数が減る、ジャンプを避ける)
- 疲れやすい(少し動くとすぐ休む)
- 食欲が落ちる(ムラが増える、食べる量が減る)
- 体重減少(食べているのに痩せる、筋肉が落ちる)
- 以前より隠れる(静かな場所にこもる、触られるのを嫌がる)
これらは「年齢のせい」「気分の問題」と見過ごされがちですが、心臓病を含む体調不良のサインであることがあります。
要注意のサイン(早めに受診)
- 呼吸が速い(安静時に呼吸数が増える)
- 息が浅い/呼吸が苦しそう(お腹を使って呼吸する、胸が大きく動く)
- 口を開けて呼吸する(猫では異常のことが多い)
- 咳のような動き(ただし猫は咳が目立ちにくい場合も)
- 失神・ふらつき(急に倒れる、力が入らない)
- 歯ぐきや舌の色が悪い(青白い、紫っぽい)
緊急性が高いサイン(すぐに動物病院へ)
- 呼吸困難(横になれない、首を伸ばして息をする、明らかに苦しそう)
- 後ろ足の突然の麻痺・痛がり(触ると強く嫌がる、冷たい、歩けない)
- ぐったりして反応が弱い
- 失神を繰り返す
特に後ろ足の突然の麻痺や激しい痛みは、心臓病に関連した血栓塞栓症の可能性があります。移動中も無理に動かさず、できるだけ早く受診してください。
家庭でできるチェック:安静時呼吸数の測り方
- 猫が寝ている・リラックスしているときに観察します(起きて興奮しているときは避ける)。
- 胸やお腹の上下を1回=1呼吸として数えます。
- 15秒数えて×4、または30秒数えて×2で1分あたりの呼吸数を出します。
目安として、安静時呼吸数が普段より明らかに増えたり、高い状態が続く場合は受診相談をおすすめします(個体差があるため「その子の平常値」を把握することが大切です)。
動物病院で行う主な検査
- 聴診(心雑音・不整脈の確認)
- 胸部レントゲン(心臓の大きさ、肺の状態、胸水の有無)
- 心エコー(超音波)(心筋の厚み、血流、弁の状態)
- 心電図(不整脈の評価)
- 血液検査(他疾患の除外、必要に応じて心臓マーカー)
- 血圧測定
受診前に準備しておくと良いこと
- 症状が出た日時、頻度、きっかけ(運動後・夜間など)
- 安静時呼吸数の記録(数日分あると有用)
- 食欲・飲水量・体重の変化
- 可能なら呼吸の様子をスマホで動画撮影
- 現在のフード、サプリ、投薬内容
日常で気をつけたいこと(予防・悪化防止の考え方)
- 定期健診:特に中高齢猫は年1〜2回のチェックを検討
- 急な運動を避ける:息が上がる遊びを無理に続けない
- 体重管理:肥満は心肺の負担になりやすい
- ストレスを減らす:環境変化を緩やかに、静かな休息場所を確保
- 自己判断で薬を中止しない:治療中は指示通りに継続・相談
まとめ
猫の心臓病サインは「なんとなく元気がない」「少し呼吸が速い」といった小さな変化から始まることがあります。普段の様子(活動量・食欲・安静時呼吸数)を把握し、気になる変化が続く場合は早めに動物病院へ相談してください。呼吸困難や後ろ足の突然の麻痺などは緊急性が高いため、速やかな受診が重要です。



















