犬の歯の異常サイン
犬の歯の異常サイン|見逃さないためのチェックポイント
犬の歯や口のトラブルは、放置すると痛みや食欲低下だけでなく、歯周病の進行による全身への影響につながることもあります。ここでは「異常かもしれない」と気づくためのサインと、家庭での確認方法、受診の目安をまとめます。
犬の歯の異常サイン(見た目でわかる)
- 歯が茶色・黄ばみが強い(歯垢・歯石の付着)
- 歯ぐきが赤い/腫れている(歯肉炎の可能性)
- 歯ぐきから出血(歯周病の進行サイン)
- 歯が欠けている/ヒビがある(硬いおもちゃ・噛み癖で起きやすい)
- 歯がぐらつく(歯周組織のダメージが疑われる)
- 歯ぐきが下がり歯が長く見える(歯周病で起こりやすい)
- 口の中にできもの・腫瘤がある(早めの受診推奨)
- よだれが増える/血が混じる
犬の歯の異常サイン(におい・行動で気づく)
- 口臭が強い(歯周病の代表的サイン)
- ごはんを食べにくそう(片側だけで噛む、途中でやめる、落とす)
- 硬いものを嫌がる(歯の痛み・破折の可能性)
- 口元を触られるのを嫌がる
- 顔を床にこすりつける/前足で口を掻く
- 元気がない・眠りが浅い(慢性的な痛みが隠れていることも)
特に注意したい症状(早めの受診目安)
次のような症状がある場合は、自己判断で様子見にせず動物病院へ相談してください。
- 歯がぐらつく/抜けた
- 歯ぐきの強い腫れ、膿が出る、口の中の出血が続く
- 食欲低下や体重減少がある
- 片側の頬や目の下が腫れる(歯根部の感染が疑われることがあります)
- 口を開けにくい、痛がって鳴く
- できものが大きくなる/色が変わる
家庭でできる簡単チェック(週1回の目安)
- 口臭:近くで息のにおいを確認
- 歯の表面:奥歯(臼歯)に黄〜茶色の付着がないか
- 歯ぐき:赤み、腫れ、出血の有無
- 左右差:片側だけで噛んでいないか
- 痛みサイン:触ると嫌がる、顔を背けるなど
無理に口をこじ開けるとストレスやケガにつながります。短時間で、できる範囲から少しずつ慣らしましょう。
よくある原因(歯周病・破折・乳歯遺残など)
- 歯周病:歯垢・歯石が原因で歯ぐきが炎症を起こし、進行すると歯がぐらつきます。
- 歯の破折(欠け・ヒビ):硬い骨や角、硬すぎるおもちゃで起こることがあります。
- 乳歯遺残:乳歯が残ったままだと歯並びが乱れ、歯垢が溜まりやすくなります(特に小型犬)。
- 口腔内腫瘍・できもの:良性・悪性の判別は見た目だけでは難しいため、早期受診が大切です。
予防の基本:歯みがき+定期チェック
- 歯みがき:可能なら毎日、難しければ週数回から。
- デンタルケア用品:歯ブラシ、指サック、デンタルジェルなどを犬に合うものから。
- 定期健診:口の中を見せるのが苦手な子ほど、病院でのチェックが安心です。
異常サインに早く気づくことが、痛みの軽減と治療負担の軽減につながります。気になる症状がある場合は、早めに動物病院で相談しましょう。



















