犬の心臓病は増えている?
近年、「犬の心臓病が増えているのでは?」と感じる飼い主さんは少なくありません。実際、動物病院で心臓の検査や投薬を受ける犬は珍しくなくなってきました。ただし「病気そのものが急増している」のか、「見つかる機会が増えた」のかは分けて考える必要があります。
結論:増えているように見える理由がある
犬の心臓病が増えていると感じられる背景には、主に次のような要因があります。
- 犬の平均寿命が延び、高齢期の病気が目立ちやすくなった
- 健康診断や検査機器の普及で、早期発見が増えた
- 飼い主さんの知識が増え、受診につながりやすくなった
心臓病が多いのはどんな犬?(代表的な傾向)
心臓病はどの犬にも起こり得ますが、特に多いとされる傾向があります。
- 小型犬:僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)が多い
- 中〜大型犬:拡張型心筋症などがみられることがある
- シニア期:加齢に伴い発症リスクが上がる
ただし、犬種や体格だけで決まるものではありません。個体差が大きいため、定期的なチェックが重要です。
「増えた」のではなく「見つかる」ようになった面も
以前は、心雑音があっても軽度のうちは見逃されたり、症状が出てから受診するケースが多かったりしました。現在は、以下のような理由で早期発見が進んでいます。
- 健診で聴診を受ける機会が増えた
- レントゲンや心エコー(超音波検査)が身近になった
- 咳・呼吸・疲れやすさなどの変化に気づきやすくなった
犬の心臓病でよくあるサイン
心臓病は初期には無症状のこともありますが、次のような変化があれば早めの受診をおすすめします。
- 咳が増えた(特に夜間・朝方、興奮時)
- 散歩で疲れやすい、休みたがる
- 呼吸が速い・浅い、息が荒い
- 寝ている時の呼吸数が多い
- 食欲低下、元気がない
- 重症化すると失神、舌や歯ぐきが紫っぽいなど
自宅でできるチェック:安静時呼吸数
心臓病の管理で役立つ目安のひとつが安静時(寝ている時)の呼吸数です。スマホで動画を撮り、胸やお腹の上下を数えて1分間の回数を記録すると変化に気づきやすくなります。
ただし、正常範囲には個体差があり、興奮・暑さ・痛みなどでも増えます。数値だけで判断せず、「いつもと違う」が続く場合は動物病院へ相談してください。
予防できる?できない?
心臓病の中には体質や加齢が関係するものもあり、完全な予防が難しい場合があります。一方で、早期発見と適切な管理により、進行をゆるやかにし生活の質を保てることが多いです。
- 年1回(シニアは年2回)の健康診断
- 聴診で心雑音を指摘されたら心エコーを検討
- 体重管理(肥満は負担になりやすい)
- 暑さ対策・無理な運動を避ける
- 処方薬は自己判断で中断しない
受診の目安:こんなときは早めに
次のような場合は、できるだけ早く動物病院へ。
- 呼吸が苦しそう、横になれない
- 咳が急に増えた、眠れないほど出る
- 失神した、ふらつく
- 舌や歯ぐきが青紫っぽい
まとめ
犬の心臓病は「増えている」と感じられやすい一方で、寿命の延びや検査の普及により見つかる機会が増えたことも大きな理由です。早期発見・継続管理がとても重要なので、咳や呼吸、疲れやすさなどの小さな変化を見逃さず、気になる場合は動物病院で相談しましょう。



















