犬の目のケア習慣
犬の目のケア習慣:毎日できるやさしいアイケア
犬の目はホコリや毛、乾燥、アレルギーなどの影響を受けやすく、日々の小さなケアがトラブル予防につながります。ここでは、ご家庭で無理なく続けられる「犬の目のケア習慣」をまとめました。
まず知っておきたい:犬の目の不調サイン
次のような様子が見られるときは、目に違和感がある可能性があります。早めの対応が大切です。
- 目やにが急に増えた/色が黄色〜緑っぽい
- 白目が赤い、充血している
- しょぼしょぼする、片目をつむる
- 前足で目をこする、顔を床にこすりつける
- 涙が増えて目の下が濡れる(涙やけが進む)
- 角膜が白っぽく濁って見える
これらが強い・長引く場合は自己判断で様子見せず、動物病院に相談しましょう。
毎日の基本ケア:目のまわりを「清潔に保つ」
日常のケアの中心は「目のまわりの汚れをやさしく落とすこと」です。やりすぎは刺激になるため、必要な範囲で行います。
用意するもの
- 清潔なコットン、ガーゼ、またはペット用アイシート
- ぬるま湯(または獣医師推奨の洗浄液がある場合はそれ)
- (必要に応じて)目の周り用のコーム
やり方(1日1回〜汚れが気になる時)
- コットンやガーゼをぬるま湯で軽く湿らせます(滴るほど濡らさない)。
- 目頭〜目尻に向かって、毛流れに沿いながら「そっと」拭きます。
- 目やにが固い場合は、数秒当ててふやかしてから拭き取ります。
- 左右の目は別のコットン(または面)を使い、汚れを移さないようにします。
ポイント
- こすらない(角膜や皮膚を傷つける原因になります)。
- アルコール入りのウェットティッシュ、人用の目薬は基本的に使わない。
- 拭いた後に赤みが増す、痛がる場合は中止して受診を。
涙やけ対策:原因を分けて考える
涙やけは「涙が多い」「流れが悪い」「皮膚や被毛に涙が残る」など複数の要因が絡みます。ケアは清潔維持が基本ですが、根本原因の確認も重要です。
- 被毛の刺激:目に毛が入ると涙が増えます。目の周りのカットはプロ(トリマー)に相談。
- 汚れ・湿り:拭き取り後に軽く乾かし、常に湿った状態を作らない。
- 体質・アレルギー:フードや環境が影響することも。急な変化は獣医師に相談。
- 鼻涙管の問題:涙の通り道が詰まると改善しにくいので受診が近道です。
散歩後・シャンプー時の注意点
散歩後
- 風の強い日や砂埃が多い日は、帰宅後に目の周りを軽く拭く。
- 草むらで遊んだ後は、種や小さなゴミが付いていないかチェック。
シャンプー時
- シャンプー剤が目に入らないよう、顔は最後に手早く。
- 顔周りは刺激の少ない方法(濡らしたガーゼで拭く等)も検討。
- 万一入った場合は、こすらずに十分な量のぬるま湯で洗い流し、異常があれば受診。
目の周りの毛の管理:安全第一
目にかかる毛は刺激になりやすい一方、家庭でのカットは危険もあります。
- ハサミを目の近くで使うのは事故の原因になりやすいため、基本はトリマーに依頼。
- どうしても自宅で行う場合は、先端が丸い安全ハサミを使用し、犬が動かない環境で短時間に。
- 嫌がる場合は無理に続けず、プロに任せる。
動物病院に相談したいケース(目は様子見しすぎない)
目のトラブルは悪化が早いことがあります。次の場合は早めに受診を検討してください。
- 片目を開けない、強い痛みがありそう
- 目が白く濁る/青白く見える
- 黄色〜緑の目やにが続く
- 急な充血、腫れ、出血
- 何かが刺さった・ぶつけたなど明確な外傷がある
- 数日ケアしても改善しない、むしろ悪化する
続けやすい習慣化のコツ
- 毎日同じタイミング(朝のブラッシング後、散歩後など)に行う
- 短時間で終える(数十秒でもOK)
- 終わったら褒める・ごほうびで良い印象にする
- 「汚れがある日だけ」でも継続は十分効果的
まとめ
犬の目のケアは、特別なことよりも「清潔を保つ」「刺激を減らす」「異常に早く気づく」ことが大切です。毎日の軽い拭き取りとチェックを習慣にして、気になる変化があれば早めに動物病院へ。愛犬が快適に過ごせるよう、無理のない範囲で続けていきましょう。



















